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野球と映画とモバイルなどを楽しみ、おまけで仕事を精進していく日々を綴っていきます・・・


by u-number9
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姑獲鳥の夏 (映画(*ネタばれ注意))

5点/10点

解説: 映像化不可能といわれた京極夏彦の人気小説を『帝都物語』の実相寺昭雄監督が映画化。永瀬正敏、堤真一、阿部寛などの人気俳優に加え、原田知世が1人2役に挑戦している。600ページにもおよぶ原作を簡潔にまとめあげた実相寺監督の構成力はさすが。

ストーリー: 昭和20年代の東京、夏。小説家の関口(永瀬正敏)が古本屋の店主・京極堂(堤真一)に「20か月もの間、子供を身ごもっている女性がいる」と相談を持ちかける。(ヤフー)

映画は観る前の期待値によって、印象がガラッと変わります。
期待せずに観た映画はちょっと面白いだけでも
評価は高くなってしまいます。一方、大きな期待を
もって観た作品が期待値よりも低いと評価が、大きく低下します。
これは完全に後者の作品。

今回はどうしても市川昆×石坂浩二の最高コンビ
金田一耕助シリーズと比較してしまいます。
横溝正史の美学と世界観を見事に映像化し
金田一耕助の魅力を引きだしたこの二人の作品は
日本のシリーズモノのミステリ・探偵映画の頂点にあると
私は考えてます。従って、比較されるのは当然かもしれません。

まず、姑獲鳥の夏の脚本自体が、原作のトリッキーというか
ミステリとは一線を画すキャラものというところは
理解して作られていると思います。ですが、根本的に
配役がイマイチであるので、キャラが引き立ちません。

私としては、京極堂;堤真一、榎木津;阿部寛
昔、久遠寺に殺された修行者;泉谷しげるはいい味を
出していました(笑)。いや、堤、阿部は適役かも。
しかし、関口;永瀬正敏、木場;宮追博之
・・・・そのほか皆、原作との乖離が酷い。。。。
いや、例え原作を知らなくても違和感を感じる方は多いかも。

また、妖怪になぞらえたタイトルが示すような
不気味さ(人間であったり、状況であったり)が
一切なし。時々フラッシュバックする姑獲鳥が更に不気味さを
振り払って、ちゃちさを演出してしまいます。

そんなわけで、全体的にTVドラマのレベルかなという
印象を受けてしまいます。
ただ、かろうじて堤真一の適役ぶりで完全な崩壊を
防いでいます。

市川昆監督で取り直してほしいなあ。
by u-number9 | 2005-12-01 21:52 | 映画